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2007年12月 7日 (金)

れぽーと

印刷博物館でこれまでの人類の印刷技術の変移をミニチュアの模型で展示してあった。洞窟壁画から、木版やタイピング、鋳造などを経て最後はパソコンでレイアウトをしている現代に至るまで。

私が妙に惹かれたのは、13世紀中国「木活字を拾う」場面のミニチュアだった。二つの丸いテーブルにそれぞれケーキを切ったような仕切りが付けられていて、その中から木活字を探している人物と、少し後ろに何か紙を持ちながら拾う活字を読み上げているらしい人物がいる。なぜ木版字の入ったテーブルは丸いんだろう。 それから少し進むと19世紀イギリス「動力輪転印刷機で印刷する」というなにやら大掛かりな水車のようなものを数人が動かしている場面のミニチュアがあった。 必要のためだけに省略された機械はとても美しいと思う。文字も同じだ。省略は美しい、特に映画を観ているとそう感じる。省略とは技術である。

技術はふわふわした無意識下のような下書きを、意識的に現実で使える力にする。 判子を押してみて初めて文字が逆になっていることを知るように、印刷してみると思いがけない効果があがったりする。津野先生がデザインと編集を
比べて「編集には初めの設計図がない」と話していたのを思い出す。

調整して調整して、シルクスクリーンのズレのような
絶妙なバランスで印刷されたものは成り立っている。

そんなことを私は印刷博物館に行って考えた。

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